AIでアナログメーターを自動で検針する「PrimeMeter」が進化しました
投稿日 : 2024.11.13
三位一体のシステム
- まずはこちらの動画をご覧ください。
ご覧いただいたのはアナログメーター自動検針システム「PRIME METER」の簡易プロモーション動画です。
本記事では「PRIME METER」を構成する3つの特長をご紹介します
- ・取り付け簡単 設置型のIoTカメラデバイス
- ・初期設定不要 ヒトの代わりに”AIが検針”
- ・WEB対応 データを見える化”管理用アプリ”
※2023年より「PRIME METER EYE」としてサービスご提供を開始しました。
詳細はこちらの記事になります
特長1 メーターはそのまま!「設置型IoTカメラデバイス」で点検時間ゼロを実現
一般的な工場では、様々な種類のアナログメーターが稼働しており、作業員は1つ1つ現場に足を運びチェックと記録を取ります。
人の目で点検する手間を無くし、全自動化を遠隔で実現するのが、設置型のIoTカメラデバイスです。
設置はメーターに外付けするだけなので、とっても簡単です。
固定方法はマグネットや固定アーム等、現場環境に応じています。
特長2 「高精度AIの自動読み取り」による初期設定不要を実現
メーターの読み取りに人工知能(AI)を導入されているサービスは、まだまだ少ないのが現状です。
「PRIME METER」は読み取り処理のすべてにAI(ディープラーニング)によるモデル推論を活用し、一般的なスマートメーターに必要な「始値」「終値」「軸位置」などの初期設定が必要ありません。
特長3 「専用のWEB管理アプリ」によるメーター値の自動データ化を実現
アナログメーターの点検は値を取得して終わり、ではありません。
- ・「取得した値は正常か、異常か?」を判断すること
- ・「使用量はどれくらいだったか?」などデータを集計すること
このような管理をしなくてはなりません。
「PRIME METER」は専用のWEB管理アプリでデータを24時間監視できます。
そして、読み取ったデータはAWSのサーバと連携して保存し、グラフ化はもちろんCSV出力などの機能を実装しています。
今後の課題
おかげさまで、プロジェクトはついにトライアル段階に入りました。
※2023年より「PRIME METER EYE」としてサービスご提供を開始しました。
詳細はこちらの記事になります
トライアルを経て課題も具体化したため、お客さまのご要望をヒアリングし対応を試みております。
「PRIME METER」はIoTデバイス、AIモデル、WEBアプリが揃って稼働します。
それぞれの課題について見ていきましょう。
IoTカメラデバイス
IoTカメラデバイスの3つの課題
- 1. 工場内の過酷な環境に対応できる設計
- 2. 1年以上、交換なしに稼働できるバッテリー
- 3. 製造コストを極限まで低くする
1. 工場内の過酷な環境に対応できる設計
精密機械を扱う工場では、現場環境は過酷な場所もあります。
場所によっては暑かったり寒かったりしますし、水や埃にも対応していく必要があります。
2. 1年以上、交換なしに稼働できるバッテリー
仮に100個のIoTカメラデバイスを稼働としたら、それだけメンテナンスとしてバッテリー交換の手間やコストが発生します。
3. 製造コストを極限まで低くする
工場内に設置されているメーターの数は少なくはありません。
デバイスを量産することでコストを抑えたり、一つ一つの構成品を吟味してできるだけ安価にするような工夫が必要です。
AIモデル
AIモデルの2つの課題
- 1. 対応メーターを増やす
- 2. 性能の向上
1. 対応メーターを増やす
メーターにも様々な種類があります。
今対応しているのは「丸型アナログメーター」と「セグメント式デジタルメーター」の2つですが、今後はタイプ別データをたくさん集めることで、あらゆる形態のメーターに対応していく予定です。
2. 性能の向上
検針用AIとしてあらゆるデータをたくさん学習させましたが、今後「実際に工場で稼働することで見えてくる課題」があがることは想定しています。
それらに対応していくために、継続して性能の向上を行なう必要があります。
WEBアプリ
WEBアプリの3つの課題と企画
- 1. 外部APIとの連携
- 2. 機能拡張への対応
- 3. センシングサービス「IKKSS」との連携
1. 外部APIとの連携
WEBアプリは、もともと外部APIとの連携を想定して開発したため、お客さまが日常業務で使用しているソフトとの連携も、自由に行えるシステムになります。
実際の現場ニーズに合わせた連携はトライアル数が少ないので、今後どういったアプリと連携することになるか楽しみですし、試してみたい企業さまも募集中です。
2. 機能拡張への対応
WEBアプリを活用するユーザーは実際にどんな機能を必要とするか、まだまだ知りたいところではあります。「任意の帳票形式に集計データを出力する」など、どんな基幹系システムでも必要とされるような機能は、あらかじめ想定して開発を進めているため、その他機能についても拡張する前提で開発を続けていきます。
3. センシングサービス“IKKSS”との連携
今後、グループ会社のセンシングサービスである“IKKSS”と連携して、メーターを含めた工場内のあらゆるセンシングをすべて、”IKKSS”のシステムで管理できるようにする予定です。
これまで「PRIME METER」はIoTデバイス、AIモデル、WEBアプリが一体となったサービスとご紹介してきましたが、実は「メーター検針」以外にも流用可能となります。
サービスのうちAIモデルだけ使わせてもらいたい!という企業さまのお声にもお応えして参りました。
このようなご相談もいつでもお待ちしております。
これまでの「PRIME METER」
開発も佳境に入りトライアルを開始する「PRIME METER」がどのように開発されたのか興味をお持ちになられた方はぜひ、下記の過去記事をご覧くださいませ。